Tsubuyaki Sanji
【Tsubuyaki Sanji】老朽化
2021-04-05
今回は老朽化についてコメントします。
人が老化するように土地改良区が管理する用水施設も老朽化します。
全国で基幹施設である頭首工(川をせき止め用水に取水する施設)は約5割、開水路は約6割が耐用年数を超え老朽化している状況です。
人間で言えば健康寿命(耐用年数)を全うし、投薬しながら寿命をつないでいる状態になっていると考えられます。つまり施設を補修しながら延命をしている状況で、用水施設も人も高齢化している日本の状況です。
頭首工や用水路の新たに造成するには膨大なお金がかかります。また造成した施設を維持管理するにもお金がかかります。仕方の無い話ですが、作られた物は完成と同時に老朽化及び維持管理が始まります。昔の人はそのことを気にして、建物の柱をわざと逆さまにして未完成をアピールしたと聞いています。(迷信と言うか、神頼みですかね。)
人の病気と同じで早期に手当すれば医療費が少なく治ります。放置しておくと大手術を行わないと完治しなくなり、多額のお金がかかります。土地改良区が管理している施設も同じで、早期に修繕等を行うことが重要となります。
土地改良区では農家からの情報、日常の維持期管理をまめに行い、維持管理費用の軽減に向け日々努力し、多種多様な補助事業を取り込みながら、計画的に施設更新を行っております。
日本の主食はお米です。お米には水が必要です。田んぼに必要な用水など管理しているのが全国に約4,400ある土地改良区です。
大雪土地改良区 松尾秀人